Photoshopのレイヤーの乗算機能では2つのレイヤ−を減色混合するシミュレーションができます。
作業例
画像を2色分解し、C版をDIC138、M版をDIC564の特色2色刷りすると想定します。
元画像のファイル名は"元画像.TIF"、作業用画像のファイル名は"作業用.PSD"として説明します。
- "元画像.TIF"と同じサイズの"作業用.PSD"をCMYKモードで作成します。
- "作業用.PSD"に2つのレイヤ−を作成します。それぞれ"DIC138"と"DIC564"とでもレイヤー名を付けておきます。
- "作業用.PSD"のチャンネルの方に、[チャンネル]パレットの[新規チャンネル]で2つの新規チャンネルを作成します。チャンネル名も"DIC138マスク"と"DIC564マスク"というように命名してみます。
- "元画像.TIF"のシアン(C)チャンネルだけを、[チャンネル]パレットでアクティブにし、画像全体をコピーします。
- "作業用.PSD"の"DIC138マスク"チャンネルにペーストします。
- 同様に、"元画像.TIF"のマゼンタ(M)チャンネルだけを、作業用.PSD"の"DIC564マスク"チャンネルにコピー&ペーストします。
この後は、"作業用.PSD"だけの作業です。
- [選択範囲]-[選択範囲の読み込み]を選びます。読み込み元チャンネルを"DIC138マスク"にして、[反転]スイッチをチェックし、[OK]をします。
- [レイヤー]パレットで"DIC138"レイヤーだけをアクティブにし、DIC138の色で塗りつぶします。
- 同様に、DIC564についても、"DIC564マスク"で選択範囲を取る。選択範囲を反転する。"DIC564"レイヤーだけをアクティブにし、DIC564の色で塗りつぶします。
- "DIC564"レイヤーを[レイヤー]パレットの[乗算]に設定する。
- 画像がDIC138とDIC564の2色分解で表示され完成。
※この例ではDIC138とDIC564の掛合わせの例でしたが、仮に山吹色と黒の2色を使って、トーンカーブやレンジ補正などで調整しながら、金色のような画像を生成することも期待できます。
しかし、上記の作業で生成されたPSDデータではそのままレイアウトソフトに張り込み、印刷用に分版出力することはできません。あくまでカンプ作成やシミュレーションだけです。
シミュレーション結果を印刷するためには、例えば、階調の修整を必ず[チャンネル]側で行い、最後にそのチャンネルを使ってCMYKのCやMのチャンネルにコピー&ペーストし、EPS保存するなどすれば、通常の2色分解画像として使用できます。
※Illustrator、PageMaker、Quarkなどで制作したデータもEPS書き出しなどの方法で2版に分版し、Photoshopで読み込めば、上記のレイヤーの乗算にてシミュレーションできます。
※特色インキは不透明なインキのため、同じインキの掛合わせでも刷り順によって発色が異なります。
レイヤーの乗算機能では単純に減色混合し刷り順については考慮されていないようです。
特色2色印刷の秘訣集 目次
はじめに 2色刷りには[ダブルトーン]と[2色分解]があります。
制作方法(A) ダブルトーンの場合
制作手順(B) 2色分解(CMYKの2版を使う)の場合
2色のTips QuickDrawプリンタでの出力はカンプ用に便利
2色のTips レイヤーの乗算(Photoshopでの特色2色の掛合わせのシミュレーション)
2色のTips 設定の読み込み(IllustratorでのDICカラーの読み込み)
2色のTips 掛合わせが意図通りにならない(オーバープリントの注意)
特色刷りの基本 特色2色の選び方、組合せ方
特色刷りの基本 スクリーン角度
特色刷りの基本 刷り順
特色刷りの基本 印刷用紙について
特色刷りの基本 発色についての注意
キロ連量
書籍/寸法
封筒/寸法
はがき/寸法
用紙/寸法
原紙/寸法
株式会社ジーイー企画センター
当Webに登場する社名および商品名は各社の商標または登録商標です。
|色見本帳|
カラーチャート|
DICカラーガイド|
Pantone|
写真素材|
DTP印刷関連書籍|
プリンター用紙|
素材|
素材集 CD-ROM|
色見本|
パステルカラー|
パントン|
パントーン|
書籍|
ハレパネ|
プリンタ用紙|
レイアウト用紙|
方眼紙|
写植割付スケール|