Dr.TAKEのDTP秘訣集

カラーマッチング

DTPのカラーマッチングの基本

●プリンターカラーマッチングの基本
●プリンターカラーマッチングの基本は、入力側に印刷標準のプロファイルを設定する。
●出力側にプリンタのプロファイルを設定する。
　最近のプリンタはほとんどプロファイルがついており、種類もコート紙やマット紙などが充実している。
●プリンタ特有の色調補正を解除する。

●DIC標準色プロファイル
DIC標準色プロファイルは、大日本インキ化学工業株式会社が作成したオフセット標準印刷のプロファイル。
DIC標準色とは、大日本インキ化学工業株式会社がオフセット印刷物の色の標準化のために定めた規格。
DIC標準色は、日本国内におけるプロセスカラー印刷の色標準である「Japan Color」に準拠している。
DIC標準色プロファイルは、ICCが定めたプロファイル仕様に準拠しており、Apple Computer社のColorSync （Ver2.0 以降）にて使用することができる。
●DIC標準色プロファイルの主な使用方法
ColorSyncをサポートしているアプリケーションにおいて、入力側のプロファイルに、DIC標準色プロファイルを指定し、出力側のプロファイルに、モニタやプリンタのプロファイルを指定することにより、DIC標準色の条件で印刷された結果に近いものを、手持ちのモニタやプリンタでシミュレーションすることができる。
●DIC標準色プロファイルの入手方法
大日本インキ化学工業株式会社のWebにてダウンロードできる。

●ONELOOKチャート
ONELOOKチャートは株式会社ジーイー企画センターが作成したカラー印刷の標準チャート。
印刷色域全体をひとつのシートに凝縮することで、各デバイスの色調について全体的に確認できるよう定めた規格。
●ONELOOKチャートの入手方法
株式会社ジーイー企画センターのWebにてダウンロードできる。
●Colorchart ONELOOK Ver.2.0
●mobile ONELOOK

カラーマッチングの注意点

●プリンタのプロファイルは、用紙の違いなどに合わせて何種類かのプロファイルが用意されていることが多い。
プリンタドライバをインストールすれば所定のフォルダにセットされるので、入手に関して特に面倒はない。
●プロファイルは、使用する用紙に合わせて変える必要があるが、どのプロファイルが適当な色調に出力できるかの検討用チャートとしてONELOOKチャートを用いれば、容易に確認できる。
ONELOOKチャートは、全体をCM版のグラデーションで構成し、Y版のグラデーションが細かく入り交じっているため色調のフレが発見しやすい。
●ONELOOKチャートには、薄色だけのPastel Color CHARTと、0〜100％までのStandard Color CHARTがあるので、カラーマッチングにあたっては両方で試すことが望ましい。
●Adobe Photoshop 6 およびAdobe Illustrator 9 などのバージョンではカラー設定の互換が満たされている。
また、インキジェットプリンタも各種プロファイルが充実しており、本稿のような簡単な設定で、かなり印刷に近い色調が得られる。
●入力側に設定するプロファイルは、プロセスカラー印刷の場合、代表的なプロファイルであるDIC標準色プロファイルで十分な効果が現れるが、別途に最終的な印刷条件を組み込んだ固有のプロファイルを作成し、それを設定することができれば、より望ましい。
●ガモット変換のアルゴリズム
本稿では［レンダリングインテント］や［マッチング方法］などで“相対的な色域を維持”を選択している。用紙などの条件によってかなり変化があるので、他の設定も試すべきだが、“相対的”を基本とするのがよい。
●インキジェットプリンタの場合Adobe Photoshopが有効。
QuarkXPressのドキュメントをインキジェットプリンタなどのQuickDrawプリンタで出力するとプレビュー画像の出力となり色調のコントロールができない。
そこで、QuarkXPressで作成したドキュメントをEPS保存し、Photoshopで開きプリントする。その場合、高解像度で開けば文字などの潰れも回避できる。
●インキジェットプリンタであれば、大判の出力も可能であるので、面付けされたデータを出力して簡易校正として利用することもできる。
●インキジェットプリンタは乾燥後の色調変化（ドライダウン）が起こる場合がある。
色調が適正かどうかの検討はプリントアウト後しばらく時間をおいてから、改めて再確認することも必要。